機械を止めずに、電気代だけを見直す
印刷工場の電気は、「山」だけでなく「底」も高い
印刷工場の電気代の話をすると、「うちは夜は止まってるから」と言われることがあります。
でも実際には、機械が止まっている夜間も休日も、空調は回り続けています。
紙は湿度で伸縮して見当がズレるので、恒温恒湿を保たないといけない。北海道は冬の加湿負荷が大きいので、誰も刷っていない時間帯の電力が、相当あります。

つまり印刷工場は、繁忙期に山が立つだけでなく、底そのものが高い業種です。
ここが分かっていると、見直す場所が変わってきます。これ、知らないと損しますよ。
印刷業での削減実績
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間の電気代 | 3,565万円 → 3,131万円 |
| 削減額 | ▲434万円 |
| 削減率 | 12.1% |
| 契約電力 | 632kW |
| 平均使用量 | 113,300kWh/月 |

※関西電力エリアの印刷業の事例です。設備は何も変えず、契約先の見直しのみで得られた結果です。一例であり、工場の設備・稼働状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。
北海道電力エリアの工場の事例
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間の電気代 | 182万円 → 94万円 |
| 削減率 | 48.3% |
| 契約電力 | 37kW |
| 平均使用量 | 2,800kWh/月 |
※業種は印刷ではありません。また削減率48.3%は、切替前の契約条件が特殊だったケースで、一般的な水準ではありません。一例です。削減をお約束するものではありません。
見直しどころ ①|契約先(単価)
同じ電気を、別の会社から買います。生産設備には一切触れません。工事もありません。

送配電の設備は、切り替えたあとも北海道電力ネットワークが引き続き担います。ですから、送配電に起因する停電のしやすさは変わりません。印刷機が止まるリスクが、切り替えによって増えることはありません。
一方で、小売の会社側の事情で供給が続けられなくなるケースはゼロではありません。その場合も電気が止まることはなく、最終保障供給という受け皿に切り替わりますが、料金は割高になります。だからこそ、どの会社と契約するかは見ておいたほうがいいんです。私が9社を比較しているのは、そこも含めて選んでいただくためです。
使用量が大きい工場ほど、単価がわずかに動いたときの年間インパクトは大きくなります。
見直しどころ ②|デマンド(基本料金)

高圧(500kW未満)の契約電力は実量制といって、当月を含む過去12か月のうち、最も大きかった30分間の平均使用電力(デマンド値)で決まります。瞬間的に跳ねただけでは上がりません。30分ならして高い状態が続いたときに更新されます。
山が立つのは、繁忙期の夜です
印刷業でピークが出るのは、年賀・決算期・選挙といった繁忙期に、夜間残業で機械を全台立ち上げた30分です。
心当たり、ありませんか。あの一晩が、その後1年分の基本料金を決めていることがあります。
ただし、削ってもすぐには下がりません
ここは誤解されやすいところです。
今月ピークを削っても、それより高い山が過去12か月に残っている間は、基本料金は下がりません。効いてくるまで時間がかかる分、早く着手したほうがいい話です。
逆に言えば、一度大きな山をつくると、1年間その基本料金を払い続けることになります。
(契約電力が500kW以上の場合は、電力会社との協議で決めるので考え方が変わります。632kW規模の工場はこちらです)
見直しどころ ③|力率
力率が上がると、基本料金が割り引かれます。基準力率85%に対して1%ごとに1%、上限は最大15%です。
まず検針票の力率を見てください。
- 98%以上 → ここは触るところがありません。改善余地はゼロです
- 85%を下回っている → 進相コンデンサの故障や容量不足を疑ったほうがいいです
古い工場ほど、進相コンデンサの劣化や焼損が起きています。設備の実態と容量が合っていないケースも、意外とあります。
「余地がありません」と申し上げられるのも、見てみないと分からないことです。
電気を減らす前に、捨てていないか
契約の話とは別に、現場でよくあるのがコンプレッサーのエア漏れです。
配管の継手やカプラから漏れていると、無負荷運転が続いて電気を捨て続けることになります。コンプレッサーは工場の電気の1〜2割を持っていく設備なので、ここが漏れていると効きます。
止まっているはずの時間帯にコンプレッサーが動いていないか。これは、お金をかけずに確認できることです。
市場連動プランは、印刷工場には向かないことがあります
私が扱っているプランの主力は市場連動型で、市場価格に応じて単価が動きます。うまくはまると大きく下がりますが、高騰したときは単価が上がります。
印刷業は、見積単価が先に決まる構造です。受注した時点で売値が固定されているのに、原価だけが動く。しかも用紙代もインキ代も上がっている。そこに電気代の変動まで乗ると、読みが立たなくなります。
年間を通して見れば下がっていても、月によって下がり幅は変わります。「毎月いくら下がります」という言い方は、私はしません。
なので、変動そのものが負担になる工場には、私はおすすめしません。その場合は固定単価のプランをご提案します。9社を扱っているので、選択肢はあります。
検針票を見せていただいて、使い方の形を見てから、どちらが合うかをお話しします。
このあとの流れ

① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です
いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。
よくいただくご質問
Q. 切り替えで、生産中に停電するリスクは増えませんか
増えません。送配電の設備は同じ北海道電力ネットワークが担うので、送配電に起因する停電のしやすさは変わりません。ただし小売の会社が事業を続けられなくなる可能性はゼロではなく、その場合は最終保障供給に切り替わります。電気は止まりませんが、料金は割高になります。
Q. 工事や、機械の停止は必要ですか
不要です。キュービクルにも生産設備にも手を入れません。
Q. 繁忙期と閑散期で使用量の差が大きいのですが
差が大きい工場ほど、基本料金の見直し余地が出やすいです。ただし使い方によっては市場連動が向かない場合もあります。検針票を見てから判断させてください。
Q. 毎月必ず下がりますか
市場連動型の場合、市場が高い月は切り替え前より高くなることがあります。年間で見てどうか、という話としてご説明します。変動を避けたい場合は固定型もあります。
Q. 診断して下がらなかったら
「今のままが一番いいですよ」とお伝えします。実際、そう申し上げることもあります。
Q. 断ったら、しつこく連絡が来ませんか
来ません。お断りのご連絡すら不要です。
電気の次に、経費全体を見ることもできます
印刷工場で電気の次に大きいのは、用紙代です。ここは本業に直結するので、簡単な話ではありません。
そのうえで、意外と手つかずになっているのが損紙・古紙の扱いです。処理費として払っているつもりが、有価物として売れる=収入側になることがあります。契約したときのまま何年も見直していないなら、一度確認する価値があります。
電気については、9社を比較したうえで、今より下がるかどうかをお答えできます。それ以外の経費についても、ご相談いただければ、対応できる提携先があるかお調べします。
まずは検針票を1枚から
北海道内であれば、工場までご訪問して直接ご説明します。オンライン(Google Meet)でのご相談も可能です。
ほかの業種の方はこちら
温泉・ホテルの電気代/介護施設の電気代
書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社9社を比較した見直しを担当。→ 会社概要
株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者9社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。
〒064-0804 北海道札幌市中央区南4条西13丁目2-25-505/TEL 080-5582-7484/info@fortuna-sapporo.com
※記載の削減事例は一例です。工場の設備・稼働状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。