この記事でわかること

  • 北海道の宿で、電気代が大きくなりやすいところ
  • 節電せずに下げる3つのアプローチ
  • 実際にどのくらい下がったか(11か月で132万円・約7.0%)

北海道でホテルや温泉旅館を経営されている方から、電気代の相談を受けることが増えました。

「去年より明らかに上がっている」「稼働は戻ってきたのに、利益が残らない」。そういう話です。

まず、自社の熱源を確認してください

いきなり肩透かしのようですが、大事なところです。

北海道の宿は、暖房・給湯を重油や灯油のボイラー、ガスでまかなっている施設が多いです。なので「北海道は寒いから電気代が高い」とは限りません。

まず、自社の熱源が何かを確認するところからです。

電気側で大きくなりやすいのは、この5つ

  • 大浴場の循環ろ過ポンプ(24時間回り続けます)
  • 給排気ファン
  • 厨房(冷蔵・冷凍・調理機器)
  • 照明(館内・客室・外構)
  • 冷暖房をヒートポンプでまかなっている場合の空調

熱源が電気(ヒートポンプ・電気温水器)の施設は、ここに給湯の負荷が乗ります。寒冷地は水温が低いところから温めることになるので、同じお湯の量でも本州よりエネルギーがかかります。ここは条件が違うところです。

逆に、熱源が重油・ガスの施設は、そちらの単価も見直しの対象になります。電気だけの話ではなくなります。

宿泊業は、24時間止められない

客室の空調、廊下やロビーの照明、給湯設備、大浴場の循環ポンプ。深夜も動き続けています。

稼働率が低い日でも、館内の基本的な設備は動かし続けることになります。だから、使用量の底が高い。ここは宿泊業の構造的な部分です。

「使用量を減らす」以外に、できることがあります

電気代を下げると聞くと、多くの方が「消灯する」「空調を弱める」を思い浮かべます。

でも、宿泊業でそれをやると、お客様の満足度が下がります。口コミが落ちて、稼働が落ちて、結果的に売上が減る。本末転倒です。

私がまずご提案するのは、サービスの質を一切変えずに下げる方法です。

① 契約先を見直す(単価を下げる)

同じ電気を、別の会社から買います。工事も設備の停止も要りません。

送配電の設備は、切り替えたあとも北海道電力ネットワークが引き続き担います。ですから、送配電に起因する停電のしやすさは変わりません。

一方で、小売の会社側の事情で供給が続けられなくなるケースはゼロではありません。その場合も電気が止まることはなく、最終保障供給という受け皿に切り替わりますが、料金は割高になります。だからこそ、どの会社と契約するかは見ておいたほうがいいんです。

宿泊施設は使用量が大きいので、単価がわずかに動くだけで年間の金額は大きく変わります。ここが一番効きやすいところです。

② デマンド(基本料金)を見る

高圧(500kW未満)の契約電力は実量制といって、当月を含む過去12か月のうち、最も大きかった30分間の平均使用電力(デマンド値)で決まります。

宿の場合、満室日の夕方に山が立つことが多いです。全客室の空調と大浴場と厨房が同時に動く時間帯です。

ただし、今月ピークを削っても、それより高い山が過去12か月に残っている間は基本料金は下がりません。効いてくるまで時間がかかる分、早く着手したほうがいい話です。逆に、一度大きな山をつくると、1年間その基本料金を払い続けることになります。

③ 使用量そのものを減らす

契約先を変えて単価を下げたあと、次の一手として「使う量を減らす」というアプローチもあります。

ブレーカーに設置するタイプの節電デバイスなどがありますが、費用がかかることや、効果に幅があることを含めて、別の記事で詳しくお話しします。

実際にどのくらい下がったか

道内の温泉施設(契約電力191kW)で切り替えをさせていただいた、11か月間の結果です。

項目内容
対象期間2024年9月〜2025年7月(11か月)
使用量733,093kWh(月平均 66,645kWh)
電気代(11か月)1,893万円 → 1,761万円
削減額▲132万円
削減率約7.0%
月平均172万円 → 160万円(▲12万円/月

設備は何も変えていません。契約先を見直しただけです。※一例です。施設の設備・稼働状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。

「毎月下がります」とは、申し上げません

私が扱っているプランの主力は市場連動型です。市場価格に応じて単価が動くので、高騰したときは単価が上がります。

年間を通して見れば下がっていても、月によって下がり幅は変わります。だから「毎月いくら下がります」という言い方は、私はしません。年間で見てどうかの話としてご説明します。

向かない施設もあります

月々の支払額が上下すること自体が資金繰りの負担になる。値動きを気にすること自体がストレスになる。そういう場合は、市場連動型は向きません。

固定単価のプランをご提案します。9社を扱っているので、選択肢はあります。

お手を煩わせるのは、これだけです

人手が足りない中で新しいことを始めるのは負担だと思います。実際にお願いすることは、検針票を1枚(スマホで撮って送るだけ)と、契約時の書類記入(数分)だけです。

設備工事、停電、立ち会いは、いずれも不要です。

よくいただくご質問

Q. うちは重油ボイラーなので、電気は関係ないのでは

電気側でも、循環ろ過ポンプ・給排気ファン・厨房・照明があるので、見る価値はあります。あわせて重油やガスの単価も見直しの対象になります。

Q. 切り替えたあと、停電しやすくなりませんか

送配電の設備は同じ北海道電力ネットワークが担うので、送配電に起因する停電のしやすさは変わりません。ただし小売の会社が事業を続けられなくなる可能性はゼロではなく、その場合は最終保障供給に切り替わります(料金は割高になります)。

Q. 30部屋くらいの規模でも対象になりますか

なります。ただし規模によっては低圧のままの施設もあります。検針票に「高圧」または「契約電力(kW)」の記載があるかが目印です。低圧でも比較はできます。

Q. 診断して下がらなかったら

「今のままが一番いいですよ」とお伝えします。実際、そう申し上げることもあります。


なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。


このあとの流れ

① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です

いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。

お問い合わせはこちら LINEで相談する


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書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社9社を比較した見直しを担当。→ 会社概要

株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者9社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。

※記載の削減事例は一例です。施設の設備・稼働状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。