この記事でわかること

  • 請求書のどの項目が「変えられる」のか
  • 電力会社を変えても1円も変わらない項目
  • 見積を比べるときに、必ず確認したほうがいいこと

電気の請求書には、単価×使用量だけでは説明できない項目がいくつも並んでいます。

「安いですよ」と言われて切り替えたのに、思ったほど下がらなかった。その原因が、たいていここにあります。

変えられるもの/変えられないものに分けて整理します。


まず結論|変えられるもの・変えられないもの

項目電力会社を変えると
基本料金変わる(単価・契約電力・力率で決まる)
電力量料金変わる(単価が変わる)
燃料費調整額変わることがある(プランによる)
再エネ発電促進賦課金変わりません(全国一律)
容量拠出金の転嫁分変わることがある(会社によって扱いが違う)

① 再エネ発電促進賦課金|ここは変えられません

まず、はっきり書いておきます。

再エネ賦課金は、電力会社を変えても1円も変わりません。

再生可能エネルギーの買取費用を、電気を使う全員で負担する制度です。単価は全国一律で、毎年度、国が決めます。使用量に掛けて計算されるので、使用量が多い会社ほど金額は大きくなります。

つまり、この項目を安くする方法は「使用量を減らす」以外にありません。

「切り替えれば賦課金も安くなります」と言われたら、それは正しくありません。ここは分けて考えてください。


② 燃料費調整額|プランによって扱いが違います

燃料(LNG・石炭・原油)の価格変動を、料金に反映させる仕組みです。

もともとは、大手電力会社が燃料価格の変動を毎月調整するために作られたものです。燃料が高いときはプラス、安いときはマイナスになります。

新電力では、扱いが分かれます

  • 大手と同じ燃料費調整の仕組みを使う会社
  • 独自の調整単価を設定している会社
  • 市場連動型で、そもそも燃料費調整という項目を持たない会社

ここが分かりにくいところです。「電力量料金の単価は安いけれど、独自の調整額が大きい」という組み合わせだと、総額では下がらないこともあります。

だから、単価だけでは比べられません

見積を見るときは、単価ではなく「請求総額の見込み」で比べてください。

私が試算をお出しするときも、単価の比較ではなく、直近12か月の使用実績を当てはめて、実際にいくらになるかでお見せしています。そうしないと意味がないからです。


③ 容量拠出金|2024年度から本格化した新しい項目

これが、いま一番相談が多いところです。

どういうものか

将来の電力供給力(発電所の能力)を確保するための仕組みで、容量市場という制度から生まれています。小売電気事業者が負担し、それが料金に転嫁されます。

2024年度から本格的に請求に乗ってきました。

会社によって、転嫁の仕方が違います

ここが厄介なところです。

  • 単価に織り込んでいる会社(請求書には別項目として出てこない)
  • 別建てで請求する会社(「容量拠出金相当額」などの項目が増える)
  • 上限を設けている会社

「契約したあとに新しい項目が増えて、値上がりした」という相談を受けることがあります。その多くが、この容量拠出金です。

見積を比べるときの確認点

新しく契約するときは、必ずこれを聞いてください。

「容量拠出金は、どういう扱いになっていますか。単価に含まれていますか、別建てですか」

ここを曖昧にしたまま契約すると、あとで「話が違う」となります。

私がご提案するときは、契約先の小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件とあわせて、この扱いも書面でご説明します。


④ 託送料金|間接的にかかっています

送配電網を使う料金です。小売電気事業者が送配電事業者に払っていて、それが電気料金に含まれています。

請求書に単独の項目として出ないことが多いですが、実質的には全員が負担しています。

送配電は自由化されていないので、ここはどの会社と契約しても同じ土俵です。


まとめ|見積を比べるときの3つ

1. 単価ではなく、請求総額の見込みで比べる(直近12か月の使用実績を当てはめて)
2. 燃料費調整の仕組みを確認する(大手と同じか、独自か、市場連動か)
3. 容量拠出金の扱いを確認する(単価に含まれるか、別建てか、上限はあるか)

この3つを聞いて、きちんと答えられない会社は、避けたほうがいいと思います。


よくいただくご質問

Q. 再エネ賦課金は、いつ変わりますか

年度単位で改定されます。毎年度、国が単価を決めます。

Q. 燃料費調整額に上限はありますか

プランによります。大手の規制料金には上限がありますが、自由料金では上限がない場合もあります。契約前に確認すべきポイントです。

Q. 容量拠出金は、これからも上がりますか

年度によって変動します。2026年度時点での扱いはご提案時にご説明しますが、将来の金額をお約束することはできません。

Q. 結局、いくら下がりますか

検針票を見せてください。直近の使用実績を当てはめて、これらの項目まで含めた総額で試算をお出しします。


なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。


このあとの流れ

① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です

いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。

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書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社9社を比較した見直しを担当。→ 会社概要

株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者9社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。

※記載の内容は2026年度時点の制度の説明です。制度・単価は年度により変わります。契約内容により結果は異なり、削減をお約束するものではありません。