この記事でわかること
- 特定技能「介護」の制度の概要(2026年度時点)
- 費用の考え方と、紹介手数料との比べ方
- 受け入れる前に確認しておくこと
前の記事「介護施設の採用コスト」で、介護施設で一番金額の大きい見直し余地は電気代ではなく人材紹介手数料だと書きました。
紹介手数料は年収の2〜3割、1人あたり80〜100万円が相場です。それが年に何人も出ている施設では、電気の年間削減額を軽く超えます。
そこで「採り方を変える」選択肢の一つとして、海外人材の話を分けて書きます。
特定技能「介護」とは
在留資格「特定技能」は、人手不足の分野で外国人が働くための制度です。介護は対象分野に入っています。
| 項目 | 内容(2026年度時点) |
|---|---|
| 在留期間 | 特定技能1号は通算で最長5年 |
| 必要な試験 | 介護技能評価試験・介護日本語評価試験・日本語能力試験(N4相当以上)など |
| 業務 | 身体介護とそれに付随する支援業務。施設系が中心 |
| 受け入れ人数 | 事業所の常勤介護職員の総数が上限 |
| 支援 | 生活・手続きの支援が義務。登録支援機関に委託するのが一般的 |
5年で帰国するとは限りません。 在職中に介護福祉士を取得すると、在留資格「介護」に切り替えられ、更新回数の上限がなくなります(家族の帯同もできるようになります)。ここまで見据えて受け入れる施設が増えています。
※ 技能実習からの移行、EPA(経済連携協定)ルートなど、他の入り口もあります。また技能実習制度は2027年に「育成就労制度」へ移行する予定で、制度は動いている最中です。 検討時点で最新の情報を確認してください。
費用の考え方
海外人材は「安い労働力」ではありません。日本人と同等以上の報酬が法律で求められています。 給与で安くなる話ではないです。
変わるのは、採用の入り口にかかるお金の性質です。
| 人材紹介(国内) | 特定技能(海外) | |
|---|---|---|
| 入り口の費用 | 紹介手数料(年収の2〜3割)を入社時に一括 | 紹介料・渡航・手続きの費用を入社時に、登録支援機関への支援費を毎月。入り口の費用が安いわけではありません |
| 定着 | 早期退職しても返金は一部のみのことが多い | 同じ分野内なら転職できます。 「辞めない」前提で考えないでください。定着は制度ではなく職場の受け入れ方で決まります |
| 見えにくい費用 | — | 住居の手配、日本語教育、通訳対応、生活支援の時間 |
総額でどちらが安いかは、定着させられるかで決まります。 紹介で採った人が1年で辞める施設は、紹介手数料を毎年払っているのと同じです。海外人材も、地方の施設から都市部へ移られる例はあります。指導役・住まい・日本語支援の体制を作れる施設なら、選択肢になります。
逆に、定着率が高くて年に1人しか採らない施設なら、海外人材の受け入れ体制を作るほうが割高になります。
受け入れる前に、確認しておくこと
① 現場が受け入れられるか
日本語での申し送り、記録、利用者との会話。最初の半年は現場の負担が増えます。 それを分かったうえで、指導役を決められるか。ここが決まらないと、制度の話をしても進みません。
② 住まいを用意できるか
受け入れ側が住居を確保するのが通常です。北海道は冬の暖房費・除雪も含めて、住まいの手当てが本州より重いです。施設の近くに借りられる物件があるかを先に見てください。
③ 送り出し国と、支援を委託する先
ベトナム・インドネシア・フィリピン・ミャンマー・ネパールなど、国によって日本語教育の状況や送り出しの仕組みが違います。支援を委託する先(特定技能なら登録支援機関、技能実習・育成就労なら監理団体)と、現地の送出機関の質で、その後の手間がまったく変わります。
私のところでは、海外人材の受け入れを支援する団体とつながりのある提携先があります(対応している国は提携先によって異なるので、個別にご確認ください)。
私は職業紹介の許可を持つ事業者ではないので、求人のあっせんはしません。 できるのは提携先をご紹介するところまでで、費用・条件・契約は提携先と直接進めていただきます。
電気の話に戻ると
人材の話は、金額が大きいぶん判断も重い。すぐには決められないと思います。
一方で、電気の見直しは判断が軽いです。検針票1枚で試算が出て、下がるなら切り替え、下がらないなら今のまま。介護施設は稟議が要るので、7社の比較表を稟議に添付できる形でお渡ししています(「北海道の介護施設の電気代」)。
介護施設の電気で山を作っているのは、空調ではなく機械浴・厨房・洗濯が重なる午前中です(「介護施設のデマンド」)。
人材の相談先をご紹介することと、電気の見直し。同じ窓口で受けられるところが、私の役目だと思っています。
よくいただくご質問
Q. 特定技能の人材は、夜勤もできますか
制度上の制限はありません。ただし配置基準・現場の判断・本人の習熟度によります。最初から夜勤に入れる施設は少ないです。
Q. 日本語はどのくらい話せますか
入国時の要件はN4相当(基本的な日本語が理解できる水準)です。申し送りや記録は、入職後の教育が要ると考えてください。
Q. 訪問介護でも受け入れられますか
2026年度時点では、一定の条件のもとで訪問系サービスも対象に含まれるようになっています。条件は変わりやすいので、検討時点で確認してください。
Q. 費用はいくらかかりますか
送り出し国・委託先・支援の範囲で変わるため、ここでは金額を出しません。提携先から個別にご説明します。
Q. 電気の見直しだけ頼めますか
もちろんです。むしろ、まずは電気からで構いません。
なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。
このあとの流れ
電気については、こちらでお手伝いできます。
① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です
いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。
詳しくは北海道の介護施設の電気代を見直すもご覧ください。
業種別のご案内
温泉・ホテルの電気代/印刷工場の電気代/介護施設の電気代
書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社23社を扱い(高圧で比較できるのは7社)、電気代の見直しを担当。→ 会社概要
株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者23社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。
※記載の制度の内容は2026年度時点の一般的な説明です。制度は改正されることがあります。人材の受け入れ・定着をお約束するものではありません。