この記事でわかること
- 印刷物のコストは「単価」より「捨てている量」で決まること
- 在庫の棚卸しで、よく出てくるもの
- 発注ロットの考え方
印刷物の費用を見直すとき、多くの会社は単価を見ます。1枚いくら、1部いくら。
でも実際に無駄が出ているのは、単価ではなく「刷ったのに使わなかった量」です。倉庫の奥に、住所が変わる前の封筒や、去年のパンフレットが何箱も残っている。あれは全部、払ったお金です。
まず、倉庫を見てください
明細ではなく、現物です(毎月落ちる金額を見る棚卸しは「リース料とレンタル契約の棚卸し」で扱いました。こちらは現物側です)。在庫置き場に行って、印刷物の箱を開けてください。
| よく出てくるもの | なぜ残ったか |
|---|---|
| 旧住所・旧電話番号の封筒・名刺 | 移転や番号変更で使えなくなった |
| 前年度のパンフレット・料金表 | 内容が変わって配れなくなった |
| 廃止した帳票・伝票 | システム化で使わなくなった |
| 単価を下げるために大量発注した販促物 | 使い切る前に内容が変わった |
| イベント用のチラシの残り | 予備を多めに刷った |
「単価が安くなるから」と多めに刷ったものが、一番多く残ります。 1枚あたりは安くても、半分捨てたら実質の単価は2倍です。
発注ロットの考え方
単価と総額は、別です
| 発注数 | 単価 | 総額 | 使った数 | 実質単価 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000部 | 50円 | 5万円 | 1,000部 | 50円 |
| 5,000部 | 20円 | 10万円 | 1,500部 | 約67円 |
(あくまで一例です。単価は仕様・業者により異なります)
5,000部のほうが単価は安い。でも使ったのが1,500部なら、総額は倍で、実質単価は高い。 残り3,500部は倉庫代と廃棄費まで含めてマイナスです。
「いつまで使えるか」で決める
発注数は、単価ではなく「この内容が変わらずに使える期間」で決めます。
- 会社案内・封筒:住所・電話・代表者が変わる予定があるか
- 料金表・パンフレット:年度で変わるなら、1年分
- 帳票:システム化の予定があるなら、それまでの分
変わる予定があるものは、小さく刷る。 単価が上がっても、捨てる量が減れば総額は下がります。
刷る量ではなく、刷る回数を変える
1回のロットを小さくして刷る回数を増やすと、捨てる量が減ります。小ロットはデジタル印刷機を持つ地元の印刷会社が得意な領域なので、まずはいまの取引先に「小さく分けて刷りたい」と相談してみてください。
社内向けの伝票・申請書のように、そもそも紙で回す必要が薄れているものだけは、別の話です。ただ、「昔から紙だったから」という理由だけで判断しないでください。 印刷が要るものは要ります。
印刷工場の方へ
この記事は、印刷物を発注する側に向けて書いています。印刷工場の方には、逆の立場になります。
発注側が小ロットに寄ると、印刷会社には手間が増える一方で、版代や初期費用を乗せられる仕事が増えるという面もあります。私が工場側にお役に立てるのはそこではなく、損紙・古紙の扱い(「印刷工場の損紙・古紙は収入になる」)や、夜間・休日も回る恒温恒湿の電気代のほうです。
私にできること
正直に書きます。印刷物の発注について、私に直接の提携先はありません。 また、印刷工場を大切なお客様としているので、「印刷代を相見積りで叩く」ような話はしません。
できるのは、倉庫の在庫を一緒に見て、捨てているものと発注ロットを整理するところまでです。単価を下げる話ではなく、捨てる量を減らす話です。
よくいただくご質問
Q. 在庫の棚卸しは、どのくらいの頻度でやればいいですか
年に1回で十分です。年度の変わり目に、料金表やパンフレットの更新と合わせてやると効率的です。
Q. 小ロットにすると、単価が上がりませんか
上がります。ただし総額と実質単価で比べてください。捨てる量が減れば、総額は下がることが多いです。
Q. 残った在庫は、どうすればいいですか
使えるものは使い切る。旧住所のものは訂正シールで対応できることがあります。使えないものは古紙として処分しますが、量が多ければ有価物として引き取ってもらえることがあります。
Q. 電気の相談と一緒にできますか
できます。経費全体を「どこから見直すか」の順番で整理するところをお手伝いしています。
なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。
このあとの流れ
電気については、こちらでお手伝いできます。
① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です
いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。
経費全体の話は経費削減の窓口にまとめてあります。
業種別のご案内
温泉・ホテルの電気代/印刷工場の電気代/介護施設の電気代
書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社23社を扱い(高圧で比較できるのは7社)、電気代の見直しを担当。→ 会社概要
株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者23社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。
※記載の金額例は一例です。仕様・数量・業者により単価は異なります。削減をお約束するものではありません。