この記事でわかること
- 電気代は「単価」と「使用量」の掛け算だということ
- 契約先を変えずに、使用量側で試せること
- 順番をどう組むか
私は電力会社の切り替えが本業ですが、電気代は「単価 × 使用量」です。 単価を下げる話ばかりしていると、もう片方を忘れがちになります。
「いまの電力会社との付き合いは変えたくない」という会社もあります。それでも、使用量側なら触れるところがあります。
電気代を分解すると
高圧の電気代は、ざっくり言うとこの3つでできています。
| 項目 | 何で決まるか | 触れるか |
|---|---|---|
| 基本料金 | 契約電力(kW)× 単価 | デマンドを下げれば触れる |
| 電力量料金 | 使用量(kWh)× 単価 | 使用量を減らせば触れる |
| 再エネ賦課金 | 使用量 × 全国一律の単価 | 単価は触れない。使用量を減らせば減る |
電力会社を変えると動くのは、主に「単価」の部分です。使用量とデマンドは、契約先を変えても変わりません。 ここは自社で動かすしかない領域です。
(高圧の料金の仕組みは「高圧電力とは」にまとめてあります)
使用量側で、試せること
① 動いていない時間に、動いているものを止める
一番地味で、一番効きます。
- 夜間・休日に回っている換気扇、ポンプ、照明
- 待機状態のまま電源が入っている機械
- 空気を漏らしながら回っているコンプレッサー(「コンプレッサーのエア漏れ」)
現場を歩いて「これ、いま何のために動いてる?」と一つずつ聞いていくと、答えが出ないものがだいたい見つかります。
② デマンドの山を、ずらす
基本料金は、使用量ではなく「山の高さ」で決まります。
高圧(500kW未満)の契約電力は実量制といって、当月を含む過去12ヶ月のうち、最も大きかった30分間の平均使用電力(デマンド値)で決まります。同じ電気を使うにしても、同時に立ち上げなければ山は低くなります。
効いてくるまで時間がかかる分、早く着手したほうがいい話です。詳しくは「デマンドを1kW下げると、いくら変わるか」に書きました。
③ 機器そのものの効率を上げる
LED化、古い空調やモーターの更新。効果は大きいですが、投資が要ります。初期費用をかけずに入れる方法は「初期費用をかけずに設備を入れる3つの方法」に書きました。
④ 使い方を変えずに、使用量を抑える道具を試す
私が扱っているものに、エネコンカードという節電カードがあります。ブレーカーに貼るタイプで、工事も電源も要りません。
効果が生じる仕組みについては、販売元が説明資料を公開しています。私のほうで独自に検証したものではないので、仕組みの詳細は販売元の見解としてお伝えしています。 販売元が公表している導入事例(いずれも北海道以外の飲食・コンビニ・フィットネス・宿泊施設で、カード購入費用が発生したもの)では、削減率に幅があります。北海道の高圧施設での公表事例は、現時点ではありません。
有効期間は3年です。費用もかかります。高圧をお使いの場合は、初期費用0円の「エネごはん」でのご案内が基本ですが、月額は設置前後1週間の実測から算出した想定削減量をもとにした固定額です。 実際の削減が想定を下回った月も月額は変わらないので、契約期間と解約条件は事前に書面でご確認ください。
効果の根拠・費用・3年の有効期間・エネごはんの仕組みは「エネコンカードで、よく聞かれること」とエネコンカードのページにまとめてあります。
順番は、どう組むか
私が提案している順番は、これです。
1. 契約先の比較(単価側。9社を比べて、下がるなら切り替える。下がらないなら今のまま)
2. 止められるものを止める(使用量側。費用ゼロ)
3. デマンドの山をずらす(費用ゼロ。効くのは時間がかかる)
4. 道具・設備で減らす(費用がかかる。効果が出るか確かめてから)
1と2〜4は独立しています。 契約先を変えない判断をしても、2〜4はできます。逆に、契約先を変えたあとで2〜4をやれば、効果は重なります。
見て、余地がなければ「今のままがいいですよ」とお伝えします。それも含めて、一度検針票を見せてください。
よくいただくご質問
Q. 電力会社を変えずに、相談だけできますか
できます。使用量側の話は、契約先がどこであっても同じです。
Q. 使用量を減らすと、契約電力も下がりますか
別です。契約電力は当月を含む過去12ヶ月のデマンド(30分平均)の最大値で決まるので、総量を減らしても山が残っていれば下がりません。山をずらすことが必要です。
Q. エネコンカードは、どんな施設に向いていますか
販売元の公表事例は、飲食・コンビニ・フィットネス・宿泊など、空調負荷が高い業種が中心です。効果は設備・環境により異なり、お約束はできません。
Q. LEDや空調の更新は、どれくらいで元が取れますか
設備と稼働時間によります。稼働時間が長い施設ほど早く、一般には数年単位です。個別に試算します。
なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。
このあとの流れ
① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です
いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。
業種別のご案内
温泉・ホテルの電気代/印刷工場の電気代/介護施設の電気代
書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社9社を比較した見直しを担当。→ 会社概要
株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者9社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。
※記載の削減事例は一例です。設備・使用状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。