この記事でわかること
- 設備更新で電気代が下がるのに、進まない理由
- 初期費用をかけない3つの入れ方
- それぞれの注意点
「LEDにすれば下がるのは分かっている。でも、まとまったお金がない」
この話を、何度も聞きます。効果が分かっているのに進まない理由は、ほとんどが初期費用です。 それなら、初期費用をかけない入れ方を知っておいたほうがいい。
更新すると効くのは、この3つ
LED照明
高圧の施設は照明の数が多く、点灯時間も長い。蛍光灯からLEDへの更新は、照明の電力をおおむね半分前後に下げます(器具と条件により異なります)。24時間点いている廊下・駐車場・工場の常夜灯ほど効きます。
なお、一般照明用の蛍光ランプは2027年末までに製造・輸出入が段階的に禁止される予定で、交換用の蛍光管が手に入りにくくなります。LED化は「いつか」ではなく、期限のある話になっています(2026年度時点)。
キュービクル(受変電設備)
古いキュービクルは変圧器の損失が大きく、何も使っていない時間もロスが出ています。 更新すると損失が減るのと、点検で「そろそろ更新を」と言われ続けている問題が同時に片づきます(「キュービクルの点検と更新」)。
自家消費型の太陽光
昼間の使用量を自家発電でまかなう形です。北海道は冬の発電量が落ちるので、本州の試算をそのまま持ってくると合いません。屋根の向き・積雪・昼間の使用量が揃っているかで、向き不向きがはっきり分かれます。
初期費用をかけない、3つの入れ方
① サービス提供型(月額で使う)
設備を買わず、月額料金で使う形です。設備の所有はサービス側、保守もサービス側が持ちます。
私のところでは、LEDとキュービクルを初期費用0円で入れられる提携先があります。月額は固定のサービス料で、電気代が下がった分と相殺するイメージです。ただし稼働時間が短い施設や照明の比率が低い施設では、月額が削減額を上回ることもあります。 契約前の試算で、削減額が月額を上回る設計かを確かめます。契約先は提携先で、私は取次の立場です。
注意点は、契約期間が長いことと、期間中に解約すると残額が出ることです。「その建物を何年使うか」が決まっていない施設には向きません。
② PPA(電力購入契約)
太陽光でよく使われる形です。事業者が屋根に設備を置き、発電した電気を単価を決めて買う。設備は事業者のもの、御社は電気を買うだけです。
注意点は、買取単価が固定されるので、電力会社の単価が下がったときに割高になる可能性があることと、こちらも契約期間が長いことです。現時点で、太陽光PPAについては私に直接の提携先はありません。ご相談があればお調べします。
③ 補助金・リース
自治体や国の補助金で初期費用の一部を埋める形と、リースで月額に分ける形です。
補助金は年度ごとに枠と条件が変わり、申請の時期を逃すと使えません。 リースは金利分だけ総額が増えます。どちらも、使えるなら使うべきですが、「これがあるから大丈夫」と決め打ちしないほうがいいです。
3つを比べると
| 初期費用 | 所有 | 契約期間 | 向いている会社 | |
|---|---|---|---|---|
| ① サービス提供型 | 0円 | サービス側 | 長い | 建物を長く使う予定がある |
| ② PPA | 0円 | 事業者側 | 長い | 昼間の使用量が多く、屋根条件がよい |
| ③ 補助金 | 一部 | 自社 | — | 補助金の時期に合わせられる |
| ③ リース | 0円 | リース会社(満了時に買取できる場合あり) | 中期 | 金利分を払っても一括を避けたい |
どれも「タダで手に入る」わけではありません。 払う時期が後ろにずれるか、払い方が変わるだけです。その代わり、キャッシュを一度に出さずに済む。ここをどう見るかは、会社の資金状況によります。
順番は、契約の見直しが先です
設備更新の前に、電力会社の比較を先にやることをおすすめしています。
理由は簡単で、費用がかからないからです。7社を比較して下がるなら切り替え、下がらないなら今のまま(高圧の料金の仕組みは「高圧電力とは」にまとめてあります)。そのうえで設備の話に進めば、「単価が下がった × 使用量が減った」で効果が重なります。
逆の順番だと、設備の効果を単価で打ち消されることがあります。契約先を変えずにできることは「契約先を変えずに使用量を減らす」にまとめました。
よくいただくご質問
Q. LEDにしたら、電気代はどれくらい下がりますか
照明の電力がおおむね半分前後というのが一般的な目安ですが、電気代全体に対する割合は施設によります。照明の比率が高い施設ほど効きます。個別に試算します。
Q. キュービクルの更新は、いくらかかりますか
容量と設置条件によります。数百万円単位になることが多く、だからこそ初期費用0円の形に意味があります。
Q. 北海道でも太陽光は元が取れますか
条件次第です。冬の発電量が落ちるので、本州の試算より慎重に見る必要があります。屋根の向き・積雪対策・昼間の使用量の3点を先に確認します。
Q. 補助金の情報はどこで見ればいいですか
省エネ設備の補助金は、国(経済産業省・環境省)と自治体の両方にあります。年度ごとに変わるので、検討時点の最新情報を確認してください。
なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。
このあとの流れ
① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です
いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。
設備の話は経費削減の窓口でも扱っています。
業種別のご案内
温泉・ホテルの電気代/印刷工場の電気代/介護施設の電気代
書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社23社を扱い(高圧で比較できるのは7社)、電気代の見直しを担当。→ 会社概要
株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者23社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。
※記載の内容は2026年度時点の一般的な説明です。設備・使用状況・契約内容により結果は異なります。削減をお約束するものではありません。