この記事でわかること

  • 損紙・古紙が「費用」になっている工場と「収入」になっている工場の違い
  • 分別と保管で、単価が変わる理由
  • 回収契約で見るところ

印刷工場で一番大きい原価は用紙代です(電気代はそのずっと下です)。そして用紙は、刷り出し・ヤレ・裁ち落としで、かなりの量が損紙になります。

多くの工場では、すでに古紙業者に有価で引き取ってもらっていると思います。ここで見たいのは「やっているかどうか」ではなく、「その単価をいつ決めたか」と「区分が相場と合っているか」です。


損紙・古紙は、有価物です

印刷工場から出る紙は、多くが再生紙の原料として買い取られる側の資源です。段ボール・新聞・雑誌と同じく、古紙回収業者にとっては仕入れ品にあたります。

ただし、単価は種類によって大きく違います。

種類一般的な扱い
上質紙の白い損紙(印刷前の断裁くず、白ヤレ)高いほうの区分。再生しやすい
印刷済みの損紙(色ヤレ)中間
コート紙(アート・マットコート)買い取り対象。上質より単価は下がる
PPラミネート・UV厚盛り・合成紙・感熱紙・粘着紙禁忌品として引き取り不可、または処分費側になることがある
混ざったもの(ミックス)一番安い区分に引っ張られる

分けずにまとめて出すと、一番安い区分の単価で全部が計算されます。 白い紙が混ざっていても、ミックスはミックスです。


見直すポイントは、3つ

① 分別しているか

白損(印刷前の白い紙)と色損(印刷済み)を分けて置いているか。ここが一番効きます。

たいていの工場では、断裁くず(白損)と印刷機周りの損紙(色損)は自然に分かれています。混ざりやすいのは、製本・加工工程の端材や、忙しいときに1つの台車にまとめてしまう場面です。そこだけ見直せば十分です。

② 濡らしていないか、汚していないか

古紙は濡れると単価が落ちます。 屋外に置いて雨や雪をかぶっているなら、それだけで区分が下がることがあります。北海道は雪があるので、屋外保管は特に不利です。

油・インキ缶・食品ごみが混ざるのも同じです。

③ 回収契約の中身を見たことがあるか

  • 処分費を払っているのか、買い取ってもらっているのか
  • 買取単価はいくらで、いつ決めたものか
  • 回収頻度と、その費用の扱い

古紙の相場は動きます。何年も前に決めた単価のままという工場は、相場と離れていることがあります。逆に、相場が下がったのに単価がそのままで、業者側が損をしている場合もあります。どちらにしても、一度いまの相場と照らしたほうがいい。


金額の考え方

損紙の量は工場の規模と仕事内容でまったく違うので、ここで具体額は出しません。

ただ、「処分費を払っている」から「買い取ってもらっている」に変わると、符号が反転します。 月に数万円の処分費だったものが、月に数万円の収入になる。差額はその2倍です。

用紙代そのものを減らす話(面付けの工夫、予備紙の見直し)は別の記事で扱います。ここでは、出てしまった損紙をどう扱うかの話に絞りました。


私にできること

正直に書きます。古紙回収について、私に直接の提携先はありません。 なので「この業者に変えれば上がります」とは言えません。

できるのは、いまの契約が処分費なのか買取なのか、単価はいつ決めたものか、分別しているかを一緒に確認するところまでです。そこで余地がありそうなら、地域の古紙回収業者に相見積りを取ることを勧めています。

電気については、高圧で比較できる7社を見て下がるかどうかをお答えできます。印刷工場は夜間・休日も恒温恒湿の空調が回っていて底が高いので(「北海道の印刷工場の電気は底が高い」)、そちらの見直しも合わせてどうぞ。工場全体の電気の見方は「北海道の印刷工場の電気代」にまとめてあります。


よくいただくご質問

Q. 少量でも買い取ってもらえますか

業者と量によります。少量だと回収費用のほうが上回り、実質的に処分扱いになることがあります。まとめて出せるように保管場所を確保できるかが分かれ目です。

Q. 機密文書の損紙はどうすればいいですか

顧客の印刷物のヤレは、機密性の観点で通常の古紙に出せないことがあります。溶解処理を扱う業者に分けて出す必要があり、その場合は費用側になります。

Q. 古紙の相場はどこで見られますか

古紙の業界団体が公表している価格動向や、地域の回収業者の提示単価が目安になります。月単位で動くので、契約時点の相場と比べてみてください。

Q. 電気の話と一緒に相談できますか

できます。私は電気が本業ですが、経費全体を「どこから見直すか」(「会社の経費、どこから見直すか」)の順番で整理することをお手伝いしています。


なお、私が扱っているプランには、市場価格に連動するタイプもあります。市場が落ち着いているときはよく効きますが、高騰したときは単価が上がります。値動きを読めないことそのものが負担になる会社には向きません。固定型を選ぶこともできますので、向き不向きは「市場連動プランのメリットとリスク」でお話ししています。


このあとの流れ

電気については、こちらでお手伝いできます。

① 検針票を1枚、メールかLINEでお送りください(撮影1枚でOK。2分ほどで終わります)
② 通常2〜3日ほどで試算をお返しします。この時点でこちらからお電話することはありません
③ 見て検討したい場合だけ、ご連絡ください。お断りのご連絡も不要です

いただいた検針票を電力会社にお渡しするのは、お客様の同意をいただいてからです。試算は無料で、試算後のご契約は任意です(試算だけで費用が発生することはありません)。

詳しくは北海道の印刷工場の電気代を見直すもご覧ください。

お問い合わせはこちら LINEで相談する


業種別のご案内
温泉・ホテルの電気代/印刷工場の電気代/介護施設の電気代


書いた人:株式会社fortuna(でんきの窓口)代表 池内裕亮/札幌/北海道の高圧法人を中心に、電力会社23社を扱い(高圧で比較できるのは7社)、電気代の見直しを担当。→ 会社概要

株式会社fortuna(でんきの窓口)は、小売電気事業者23社の販売代理・媒介を行っています。ご提案の際は、契約先となる小売電気事業者名・料金プラン・契約期間・解約時の条件を書面でご説明します。

※記載の内容は2026年度時点の一般的な説明です。古紙の単価は相場・地域・業者により異なります。削減や収入をお約束するものではありません。